システム企画研修 上野則男のメルマガ11月号です 各位  猛暑の夏から一挙に冬になったり、  快晴のない天候続きで気分が優れませんね。  体調管理にお気をつけください。    なぜか10月は多忙でしたので、  このメルマガ5編はすべて10月31日に書きました。  詰めが甘い点何とぞお許しください。   当メルマガは、  以下の方法でお送りいたしております。  このメール本文では、「上野則男のメルマガ]のテーマ名だけを  お知らせします。 内容は、以下のいずれかの方法でご覧いただくことができます。    1.月刊の「上野則男のメルマガ」   このURLで、バックナンバを含めてご覧いただけます。    http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/mgbk.html   ブログにアクセスできない方は、こちらでご覧ください。  2.随時更新される「上野則男のブログ」   総括の入り口のURLは以下のとおりです。    http://uenorio.blogspot.com/   個別のテーマのURLは、下のテーマ一覧のところに表示しています。  3.携帯で「上野則男のブログ」をご覧いただくこともできます。   携帯用のQRコードが、上記の「上野則男のメルマガ]の冒頭部、   または「上野則男のブログ」の冒頭部右に示されています。   ご利用ください。  ご意見等につきましては、ブログへの書き込み(なるべくこれでお願いします)か  当メールへの返信でお願いいたします。 ★━━━━━━━━━━━ 上野則男のメルマガ ━━━━━━━━━━★   ≪今号の内容≫以下の5編です。ご関心のあるテーマを是非どうぞ!    以下は作成順でございます。   ■尖閣諸島問題その2    http://uenorio.blogspot.com/2010/11/blog-post_8172.html   ■事業仕分け第3弾が始まりました    http://uenorio.blogspot.com/2010/11/blog-post_3936.html   ■日本ITストラテジスト協会 創立10周年記念イベントのお知らせ    http://uenorio.blogspot.com/2010/11/blog-post_2423.html    ■保守業務の改善の研究会、成果が出始めています!!    http://uenorio.blogspot.com/2010/11/blog-post_2520.html   ■今年は銀杏が不作でした?    http://uenorio.blogspot.com/2010/11/blog-post.html   ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━No.26 10年11月━★ ■尖閣諸島問題その2 http://uenorio.blogspot.com/2010/09/blog-post.html  尖閣諸島問題については9月27日に  第1回の情報発信をしました。    その時の結論は以下のとおりです。  中国の覇権主義(中華思想)には最大の注意を払うべきである。  (小沢一郎氏の朝貢はとんでもないことである)  中国はこちらが譲歩するとつけこんでくる。  (だから不当な要求は受け付けるな)  国際社会を味方にして戦え。  (国際社会の多くは中国の脅威を感じている)  その後の動きは  前原外務大臣の活躍等により  ほぼこの筋書きで進んでいるようです。  結構なことです。  菅総理が余計な口出しをしないことを期待します。  10月24日フジテレビの報道2001で  石原都知事の意見を聞きました。    なぜか当日は、いつもと違ってあまり攻撃的ではない発言でした。  「尖閣に自衛隊が駐屯して実効支配したらよい」  くらいが目立った主張でした。  これだけでも発言としてはすごいことですけどね。  他に分かったことは以下の点です。  1.1978年に(石原氏が衆議院議員の時に?)   尖閣諸島に自分たちの資金で灯台を建てた(現存している)。  2.尖閣諸島は個人(埼玉県人)の所有である。   石原氏が最近、土地所有者に譲渡を申し入れたが応じない。  もしこの島を中国が買ったらどうなるのでしょう。  「日本国の領土だが所有者は中国人」となると、  国と個人の権利等はどう調整されるのでしょうか?  さらに、ややこしいことになりそうです。    日本では外国人の土地所有を認めていますが  認めていない国もあるそうです。  それが正しいでしょうね。  お金のある中国人が  どんどん日本の土地を買っていったらどうなるのですか。  現に北海道の山林とかずい分外国の人が買っているらしいですよ。  日本に住んでいる外国人に選挙権を与えるのも  同様の問題状況です。  中国で起きている反日デモについては、  多くの識者が言っているように、  放置が得策です。    中国のトップは国内の政府批判(格差の是正、貧困の改善要求)  が恐ろしくて強く出れない状況です。  日本は、現在その作戦をとっているように  じんわりと東南アジア・米国中心の世界を味方にして  中国に無言の圧力をかければよいのです。  そうすれば、日本を甘く見ることはないでしょう。  経済は切り離して、とぼけておきましょう。  いま、日中取引中止となったら中国だって困るのです。  中国は3年前の共産党中央委員会で、重点投資対象として、  資源、技術、市場の3領域を挙げています。  技術の導入先は何といっても今は日本なのです。  ところで、今回の折衝過程で重要なことは  何のための折衝か、ということです。  それは「日本の領土を守る」ことのはずです。  その目的で臨むのと、  中国は重要な隣国だからうまく付き合っていこうとする  「戦略的伍恵関係を維持する」ことを目的とするのでは  交渉のスタンスが違います。  石原都知事の方針は「日本の領土を守る」ということで明確です。  「みんなとうまく付き合って行こう」は  日本の長年の農耕文化の中で育まれた日本的思考法です。  これは日本国内では大変結構な対人関係手法ですが  国際社会では通用しません。  尖閣諸島問題でも「目的は何か」の思考法は有効なのです。  日本の領土を守るために前原大臣頑張れ!!!  前原大臣が本件で頑張れば、  後世で、民主党政権になった甲斐があった  と言われことになってもおかしくないという気がします。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■事業仕分け第3弾が始まりました http://uenorio.blogspot.com/2010/09/blog-post_27.html  事業仕分け第3弾の前半戦(戦いなのですか!)が終わりました。  その成果は、4特別会計、8事業が廃止勧告  予算削減は最大6000億円から1兆円ということのようです  (報道機関によって幅があります)。  4特会・8事業以外ですが予算削減対象となったものがあります。  年金特別会計は、876億円の来期予算の2割削減でした。  この中には年金特別便なども含まれていますが、  基本的な部分は宙に浮いている分の照合作業です。  この照合作業は鳩山さんが「半年で完全な照合をやります」  と言って始まったものです。  その後どんどん納期延長・予算追加が行われて  それでもいつ終わるともしれない作業です。    1件照合するのに5千円から1万円もかかるということで  その効果を疑問視されているものです。  そもそもこの問題は単純な事務作業の方法の話です。  私も若いころに売掛金の照合問題として  ずい分エネルギをかけてその改善方法に取り組んでいました。  照合のノウハウは基本的に同じです。  そういうことを知らない人たちが見通しもなく  いい加減な方法でアルバイトやパートを使って作業をしていれば  生産性が高いはずがありません。  この照合作業も目的を明確にする必要があります。  不一致分を無くするのが最終目的でしょうか。  国民に不利益を与えないまたは不満を与えないということを  最終目的にすべきではないですか。  だとするとまずは、重要性の原則の適用です。  不一致には金額の大小があるはずです。  線引きをして金額の大きなものについて照合作業をします。  おそらく、これで対象件数は1割程度になるでしょう。  次いで、照合できない分については、  申し出でがあったものについて  状況証拠等を含めて本人の主張を検証して決着をつける  ことにすればよいのです。  これは現在も行われているようです。  誰がその判断をどういう基準で行うのか  の見直しが必要かもしれません。  そのような抜本的な方法を考えれば2割削減とか言わずに  半分とかそれ以下で決着できるのではないかと思います。  勿体ないことです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  驚きだったのは、埋蔵金ではない  埋蔵借金が続々明らかになり  最大は社会資本整備特別会計の場合は33兆円にも及ぶということです。  民間の場合であれば破産しているのでしょうが、  国の事業の場合は紙の上の計算だけですみますので  こういうことが起きるのでしょう。  事業仕分けをしないとこういうことが明らかにならないのは  信じられないことです。  おそらく関係者等や専門家は知っていたのでしょう。  マスコミも国民の大多数も知らなかったのです。  国の経営状態の全貌を見える化すべきです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  この第3弾開始の前日10月26日に  「構想日本」の主催で  「事業仕分け・オリジナル ―仕分けの本当の意義と生かし方―」  というフォーラムが開催され参加してきました。  あまり知られていませんが  構想日本は事業仕分けの事務局(の一部)を担当しているのです。  前身は日本船舶振興会です。    このフォーラムはパネルディスカッション形式でしたが、  この形式としては珍しく充実した内容でした。  討論者は  衆議院議員の河野太郎氏・山内康一氏、  自治体で仕分けに関わっている方4人、  司会役は学習院大学教授野中尚人氏でした。  私としての収穫は以下のとおりでした。  1.自治体でもずい分事業仕分けが行われている。    2.事業仕分けは「公開処刑」だ、と言われることがある。   ・これはマスコミにも責任がある。   ・蓮舫さんの派手な追求にたじろぐ官僚などの報道ばかりをして     地味な検討の場を報道していない。   ―そのとおり―  3.事業仕分けの権限があいまい。   ・事業仕分けの結論は命令ではなく勧告・参考意見である。  4.事業仕分けの結論の結果がどうなったかを    フォロする仕組みが明確でない。   ・したがって、言いっぱなしとなる危険性が大きい。   ・勧告なので、単純に従わなくてもよいが、     従わないと民主党や政府から仕打ちを受ける可能性があるので、    表向き解散などを行い、別法人で同じことを継続するなどが行われている       (この例は10月31日のフジテレビの朝の番組報道2001で    紹介していました)。  5.事業仕分けの効果としてこういう面もある。   ・省庁では「予算を採るのはリスクである」と考えるようになってきた。   ・従来は予算を取るのが仕事で、それで終わりという感じであったが、    今は、その成果がどうなっているかを追求されるので、    そこでミソをつけるとまずいことになる、と考えるようになった。   ―これは大変良いことですね―  6.事業仕分けされなければならない状況が発生するのはなぜか。   ・議員は予算書の項目名しか見ていない。   ・予算委員会の予算審議の際にも実質的な内容審議はほとんどされていない。   ・予算の執行状況や執行成果がどうなったかを審議すべき    決算委員会はほとんど開かれたことがない。    (10月31日の報道2001で    石黒不二代ネットイヤーグループ代表(初登場)が    計画や予算に対する結果を追求しないことは    民間企業では考えられないことと発言していました。    そのとおりです)  7.無駄を温存する原因には、官庁・自治体体質もある。   ・職員が問題をまき起こすことについては強いバッシングがされる。   ・そのため、職員は問題意識を持っても頬かぶりしている。    (改善しない)   ―おそらく、こっそり情報提供を受け付ければ     沢山の事業仕分けのネタが見つかることでしょう―  8.事業仕分けは自民党でも自治体でもやってきていることである。   ・今般、テレビで公開したので知られるようになっただけである。   ―しかし、公開の効果は大きかったですね―  9.事業仕分けの効用は、こういう点にもある。   ・事業の整理でメリットを受けるのは納税者だが、    そのメリットは一つずつ見ると薄い。   ・それに対して削られる方は痛い、仕事がなくなったりする。    当然抵抗がある。   ・このためいったん始まった事業は    当事者ではなかなか切れないという面がある。   ・それを第3者の立場で整理を行うのである。  10.事業仕分けの対象は、以下のようなものである。   (明らかな無駄はそう多くない)   ・制度創設時は必要性が高かったが、今はそう高くないもの   ・コストパフォーマンスが悪いもの(他の方法の方が有効)   ・その制度・事業の有効性の判断は専門家でないとできない面がある    (スパコン開発の必要度など)が   ・その経費の使い方に関しては疑問を持ちうる。    (たとえば、休園中も開園中と費用が同じなど)    11.地方自治の特色は、地元密着で施策が実施できる、   ・地元と人間関係が強い、という良い面がある半面   ・声の大きい人の影響を受けやすいという欠点がある。    ―なるほど―  結論として、  強力な第3者が入って違う目で事業を見ることは有効です。  民間ではコンサルタントに事業診断を受けることに相当します。  私たちもずい分そのような役割を果たしましたが  提言・報告の多くは社員から聞き出したことでした。  事業仕分けと目的論との関係で言えば、  事業仕分けは何のために行うのかということを  明確にしてそれを明示すべきです。  私どもの研修でも、  目的・ねらいを明確にすることは重要ですが、  それを周知させることがもっと重要だと言っています。  事業仕分けの目的がはっきりしていないために  「削減金額が少ない」などと言われてしまうのです。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■日本ITストラテジスト協会 創立10周年記念イベントのお知らせ http://uenorio.blogspot.com/2010/09/blog-post_6221.html  日本ITストラテジスト協会(旧、日本システムアナリスト協会)は  今年創立10周年を迎えます。  その記念イベントが  以下の内容で開催されます。  〜 日本のビジネスよ、浮上せよ! 〜  2010年11月6日(土)13:30〜17:30 (受付開始 13:00)  秋葉原UDXカンファレンスにて開催!(JR秋葉原駅から徒歩2分)  【基調講演1】- ITによる事業革新‐  セコム株式会社 取締役会長 木村 昌平様  【基調講演2】- 岐路に立つ日本のIT人材 -       (広がるITストラテジストの役割)  独立行政法人 情報処理推進機構 理事 田中 久也様  【パネルディスカッション】   - 失敗事例から学ぶITストラテジストの役割 -  モデレータ:日経BP社 コンピュータ・ネットワーク局長                                                    桔梗原 富夫様  パネリスト:JISTA会員4名  *パネルディスカッションは当日、Ustreamにて放映  【参加費】 JISTA会員:2,000円  一般:3,000円  詳細は以下をご参照ください。  http://www.jista.org/modules/area/index.php?content_id=33  このイベントの中で上野が  「パネルディスカッション」のパネラとして登場します。  これまで見聞してきた失敗事例の一部をご紹介するものです。  ご関心のある方はご参加ください。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■保守業務の改善の研究会、成果が出始めています!! http://uenorio.blogspot.com/2010/09/blog-post_4570.html  潟fータ総研とシステム企画研修鰍フ共催で進めております  SLCM研究会ですが、  昨年と今年は保守業務に焦点を当てて研究をしております。  保守の対象範囲はソフトウェアです。  研究メンバは、主催者側を除いて14社23人です。  10月28日に今年度第3回目の研究会を開催しました。  その成果は  「障害削減に焦点を当てた保守プロセス整備」というタイトルの  対策集です。  保守業務を13プロセスに分け、以下のような整理を行っています。  例:  影響範囲調査・確認のプロセス  障害に結びつく問題点:   連携のない類似する別業務の影響範囲の確認漏れが起きる    原因:   要望に別業務が入っていない。   また、開発も業務を理解していないため指摘もできない。  対策:   ・業務フローを整備する。   ・業務フローの要素、類似業務の関連をリポジトリで管理する。   ・メンテナンス作業の中で類似業務を開発する際には    台帳への登録を実施するよう手続きを定める、   ・あるいは既存手続きのこの部分を強化する。  問題点は70件、対策は150件に及んでいます。  第3回研究会では、この対策集の活用法も検討し  以下のような活用をすればよいということになりました。  @対策の部分をチェックリスト化して、   新しく保守業務を決める際または改善する際に用いる。  A問題が発生した時に、   原因究明または根本対策を検討することに用いる。  とにかく、すぐに使えそうな成果物ができ上がったのです。  次の第4回では同じ手法で  保守業務の納期短縮・コスト削減を検討することになりました。  ご関心ある方はお問い合わせください。   田村八重子 電話03−5695−3130            Mail tamura@newspt.co.jp ――――――――――――――――――――――――――――――― ■今年は銀杏が不作でした? http://uenorio.blogspot.com/2010/09/blog-post_2671.html (写真は、ブログでご覧ください) 銀杏は年によって豊作不作があるという人がいます。  私はその説には賛成していません。  その木ごとに年により豊作不作があるのだと観察しています。  しかし、今年は猛暑のせいか全般的に不作でした。  今まで収穫対象であった木の何本かが  ほとんど実をつけないという状況でした。  台風が来なく、したがって大風や大雨がなく、  実が一気に落ちなかったことも  不作の印象を強くしていました。  成熟した銀杏は風や雨(特に風)に弱いのです。  私は、毎年5千個以上は収穫しているのに  今年は多くて3千個どまりかな、と思っていました。  そうしましたら、10月26日夜半に少し強い風が吹きました。    これは今年最後のチャンスだと思い、  27日に早起きして、6時ころ、まず近所の小学校に行きました。  小学校の校庭に植えてあるイチョウの枝が道路に出ていて  実が道路に落ちるのです。  残念ながら、実のたくさん落ちている校庭には入れません。  (写真1 第1猟場の校庭)  その第1猟場に到着すると、びっくりしました。  なんと本当に同着で一人の男性がいるのです。    大きな実が沢山落ちていましたから  二人とも必死で採りました。  ものの2.3分でその現場の銀杏はなくなりました。  5分遅れたら全くありつけなかったことになります。  タイミングというのはありますね。  その日、私の基本猟場である蘇峰公園に行きました。  (写真2 基本猟場 蘇峰公園の門)  9時の開門と同時に入るのですが、  なんと、ここではいつもの採集仲間が一人も来ていないのです。  公園の中に入ると、  晩熟(おくて)の木の下にびっしりと落ちているのです。  (写真3 蘇峰公園、3本のイチョウの下にギンナンが落ちている)  (写真4 蘇峰公園、正面の樹から実は小さいがたくさん落ちる)    (写真5 蘇峰公園、写真4のあづま家の横の流れに集まっているギンナン)  競争相手の常連さんたちはなぜ来ないのかと思いました。  彼らは近所の奥さんたちだったり定年後の男性ですから  私と違って毎日通っているのです。    この前日ころはほとんど落ちていなかったようですから  (管理人さんからの情報)、  もう今年は終わりだと思ったのでしょう。  あるいは、  もう十分採ったから終わりということにしたのかもしれません。  それはともかく、競争相手がいないのですから  短時間に良い実を2500個くらい採りました。  まだ1000個くらいは残っていましたが、  入れる袋がなくなったのと、  仕事にも行かなければなりませんので、諦めました。  当日の収穫で、5000個を超えましたので  もう終りにしようと思っていました。  そうしたら10月30日に台風が来たのです。   銀杏マニアとしては、  「これはどうなっているか見届けなければならない」と思いました。    31日に早起きして、先日のことがありましたから  明るくなるのを待って5時半ころに第1猟場に行きました。  そうしましたら、1個も落ちていないのです。  1個もないということは先に誰かが来て採っているのです。  夜明けの1番乗りだと思っていたのにがっかりでした。  もう銀杏が欲しいのではありません。  考えたことの成果がなかったことが悔しいのです。  この場合の私の目的は、  銀杏を得ること自体ではなく、  仮説が成立して収穫ができること、だったのです。  状況は推定できました。  東京の都区部は街灯がついています。  夜でも道路を明るく照らしていますから、  銀杏が落ちているのは分かるのです。  前日夕刻には嵐が収まりましたから、  その直後に採りに行った人がいたのでしょう。    第2・第3の猟場も同じでした。  一つ経験知識が増えました。  (写真6 第2猟場の見事なギンナン) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  第3猟場は神社の境内です。  (写真7 第3猟場の入り口)    (写真8 第3猟場のイチョウの樹々)  樹の下の地面には全く落ちていませんでしたが、  その横の塀の外に30センチくらいの幅の石垣の上縁部があります。  そこに30個くらい落ちていました。  この現場に採りに来た人も手が届かないので  そのままになっていたものでしょう。  そこで私は、1メートルほどの棒を探して  その銀杏を3メートルほど下の道路に落としました。  細い棒の先で小さな銀杏を突っつくのは結構一仕事でした。  漸く落とし終えて  神社の境内から回り込んでその道路に行ってみると、  6時前でほとんど人がいないときなのに  なんと、私が落とした銀杏を拾っているオバハンがいるのです。  犬の散歩をしていました。  こんな絶妙のタイミングで、びっくりしました。  そこへの到着時間はせいぜい30秒の差でしょうね。  「すみません。その銀杏は私が上から落としたものです!」  と叫びました。  そうしたら、そのご婦人は  「そうですか」と言って銀杏を入れた袋を私に差し出すのです。    その時私も冷静になりました。  「まあいいや、自分は銀杏自体を欲しいのではない。  びっくりしただけだ」と思い、  「いいですよ。差しあげます」と言いました。  婦人は「そうですか」と言って、  感謝のぞぶりも見せずにあっさり行ってしまいました。  道路に落ちている銀杏は拾った人の物ですものね。  それにしても、こんなどんぴしゃりのタイミング、  というのはあるものなのですね。  今回は同じ状況を2度も経験しました。  たまたま運命の2人の時間軸が交差して会う、  ということがあるのでしょう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  この日・10月31日も9時に蘇峰公園に行きました。  27日にほとんど落ちてしまったのでしょう。  台風の大風があったのに、それほど多く落ちていません。  この日も競争相手がいませんでしたので  (これは例年にないことです。毎年顔を合わせていた  近所のおばあさんも姿を見せません。心配です)、    若干小ぶりでしたが、一人で2000個くらい採りました。  これで本当に今年は終わりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  今年の成果はもう一つあります。  それは、銀杏の収穫方法です。    今年の中盤から蘇峰公園で一緒になるご婦人がいました。  その人は、右手に昔の火鉢に使うようなバネで開閉するハサミを持ち、  左手に直径20センチくらいのお皿状の器を持っていて  それに一つずつ入れていくのです。  「かぶれるのが嫌で手袋を使わないのだろうな、  これでは遅くて競争に勝てないだろう」  と思って見ていました。  するとなんとその動きが早いのです。  1個収穫するスピードが、どうも我々より早そうです。  分析好きの私としてはなぜだろう、と考えました。  そうすると分かりました。  ハサミではさむ技術は訓練で早くなっているのでしょう。  挟んで器に持っていくまでは手の動きの早さが勝負で  それは若さの関数でしょう。  ところがそこから先がお皿方式が早いのです。  我々は食品等のポリ袋を使っています。  左手にその袋をぶら下げていますが  採った銀杏をその袋に入れるには  袋の口の隙間に押し入れなければなりません。  これが意外に手間取っています。  右手は単純な地面と袋との往復運動をしているようですが、  袋に入れる段階に若干の停滞時間があるのです。  単位時間当たりの収穫量を増やすという目的のためには  袋などの器に入れる段階を改善すべきだということなのです。  そのご婦人はそのことが分かってされていたかどうか  定かでありませんが、大したものです。  私は、その次から我が家の台所にあった  直径30センチほどの竹で編んだザルを使いだしました。  たしかに早いし、袋に入れるときのストレスがなく  大変スムーズに採集活動をすることができるようになりました。  別の男性に「新兵器を持ってきましたね」と言われました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  今年の総決算は8000個くらいで  個人的には豊作ということになりました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  沢山採れるのは嬉しいことですが、  その後の加工も結構大変です。  そのプロセスをご紹介しましょう。 (写真9 ギンナンの加工場)  1.採ってきた銀杏を水を入れた大きなポリバケツに漬けておきます。   (写真9の1番手前)  2.大きなごみ袋に入れて片足で踏み、紅いコロモを大よそ分離します。   (写真9の大きなポリバケツの右上)  3.小さなバケツに少しずつ移して、水を入れて流します。    コロモは軽いので先に流れ出ます。   (写真9の下から3番目)  4.残った銀杏の実を選別します。    割れているとか、芽が出かけているとか、ごく小さいとかは捨てます。   (写真9の青いバケツから隣の大きなザルで受けて、    カスはピンクの金だらいへ、実は小さなザルへ)  5.その後、あらためて洗剤を使ってコロモの残りかすを洗い流します。  ここまで、1000個処理するのに1時間程度かかります。  6.これをざるやトレイに入れて乾燥させます。   乾燥しきるまでは独特に匂いがして家の中には置けません。   今年はからっと晴れた日がほとんどなく乾燥には何日もかかりました。   好天で1日で乾いたものの方が美味しいようです。  趣味の話になると長くなりますね。  何ごともなく、これで終わりです。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 【弊社からのお知らせ 目次および開催日程】 http://www.newspt.co.jp/data/schedule.html ▼ 保守業務の革新研究トップセミナ 〜保守業務の革新を目指して〜 ・・・・・・・11/5 ▼ 第13回 システム分析・企画コース ・・・・・・11/18.19  ▼ 第41期“超”プロマネ養成塾・・・・・・・・・・2011年1/15スタート ―――――――――――――――――――――――――――――――― ▼ 保守業務の革新研究トップセミナ 〜保守業務の革新を目指して〜 ・・・・・・・11/5   ◆11月5日(水)14:00〜19:00     「開発成功の秘策研究トップセミナ」〜保守業務の革新を目指して〜   http://www.newspt.co.jp/data/semina/tops.html       参加費:無料 ―――――――――――――――――――――――――――――――― ▼ 第13回 システム分析・企画コース ・・・・・・・11/18.19  ◆11月18日(木)〜19日(金)9:30〜18:00    「第13回 システム分析・企画コース」   http://www.newspt.co.jp/data/kensyu/open/f11.html       内 容:システムの問題分析からシステム企画提案書作成に至る各種手法    対象者:職務経験3年以上の方、その他の制限はありません。      参加費:81,900円(テキスト代、・e-learning・税込み) ―――――――――――――――――――――――――――――――  ▼ 第41期“超”プロマネ養成塾・・・・・・2011/1/15(土)スタート http://www.newspt.co.jp/data/epm/epm.html   ◆99年から開催している「“超”プロマネ養成研修」を“塾”と改称いたしました。    研修内容は5月開講の38期研修(現在実施中)から既にリニューアルしております。 ◆“超”プロマネ養成研修は、開催当時から、一般の社員研修とは趣を異にし、 各社の代表者にお集まりいただいて英才教育を施し、その方をてこにして各社の プロマネ力の底上げを図っていただこうという趣旨で行ってまいりました。 ◆今回、“超”プロマネ養成研修 改め、“超”プロマネ養成塾では、上記の 趣旨のもと、半年間という長期に亘る期間の中で、単なる技術・テクニック の追求ではなく、人間的な魅力の醸成をも目指しております。        単なる研修会ではなく    メンバが一丸となって成果の獲得を目指す集団となっており、    それを講師陣が後押ししてくださるところも大きな特徴です。  * 詳細はぜひ、上記URLからご覧ください。   ◆現在、来年1月開講の第41期“超”プロマネ養成塾の参加申込を承っております。   期間は2011/1/15から7/23(土)までの半年間で、   4コース編成で計9講座を実施いたします。   ◆対象者:プロマネの基礎能力を身につけ、本格的プロマネを目指す方   ◆受講料: ・全講座受講の場合は525,000円(税込み)。   ・コース単位で受講の場合は147,000円(実践報告会付、税込み)。     *今回が初めてご参加の場合は特別割引をさせていただきます。 何なりとお問合せください。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― お申し込み・お問い合わせにつきましては本メールへの返信あるいは 弊社HPよりお願いいたします。 ↓ http://www.newspt.co.jp/data/schedule.html ☆★アドレス変更・送信停止等は本メールへの返信にてお願いします★☆ ========================================== システム企画研修株式会社 Tel:03-5695-3130、Fax:03-5695-3131 〒103-0001 中央区日本橋小伝馬町16-2 東事協ビル2F mind-pc@newspt.co.jp http://www.newspt.co.jp 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