上野則男のメルマガ − システム企画研修 No.6 ★━━━━━━━━━━━ 上野則男のメルマガ ━━━━━━━━━━━★  ≪今号の内容≫  ■脱茹で蛙の動きもあります 新年号に続いて教育の題材で  ■米国は成果重視、日本はプロセス重視?  ■研修(オープン・コース)、セミナのご案内 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━No.6 09年3月━━★   小論、それに対するご意見・反論(掲載の可否は弊社で判断させていただきます)、  ご寄稿等は随時、弊社のホームページにバックナンバを含め掲載いたします。  ご利用ください。          http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/mgbk.html ◆・◆・………………━◆【 脱茹で蛙の動きもあります 】◆━………………・◆・・◆                  新年号に続いて教育の題材で              私は品川区に住んでいます。 品川区は大都市部で初めて公立小中学校の選択制を導入しました。 昨年3月に実施した品川区の区立小中学校に通う児童・生徒の 保護者に対するアンケートでは、 「学校選択制を継続して欲しい」という賛成派が、 「そう思う28.0%」「ややそう思う32.8%」と6割以上を占めました。 選択制は「学校間で過度の競争を招く」という保守派のお定まりの批判があるのに対して、 保護者の評価は新しい制度に対して前向きだったのです。 ただ、同時に行われた実施されている小中一貫教育に対する評価では 賛否相半ばしていました。 まだ、新しい制度の良さが評価できていないということでしょう。 このアンケート結果を見ますと、 日本も捨てたものではないと思います。 それは保護者の評価もさることながら、 こういう新しい制度をやろうという行政の先進的な取り組みがある、 ということに感心するのです。 品川区は、ごみの分別でも都内としてはかなり進んでいます。 こういう革新的なことを進めるのは、 宮崎県知事、大阪府知事などトップの力が大きいのでしょう。 因みに、品川区長は濱野健という方です。 下からの提案では大きな革新はできません。 やはり、トップが頑張らなければ世の中は変わっていかない、 会社も変わっていかない、のです。 石原都知事にも、もう少し頑張ってもらいたいですね。 ━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆・・◆   ◆・◆・…………━◆【 米国は成果重視、日本はプロセス重視? 】◆━…………・◆・・◆ 2008年12月16日の日本経済新聞夕刊「Nipponビジネス戦記」に 住友スリーエム社長のジェシー・シン氏が以下のような意見を述べておられました。 「少し前、あるホテルである経験をした。 午前中に会合があるため、チェックアウトを急いでいた。 あせっていた私はカウンターのスタッフに領収書だけを手渡してくれるように頼んだ。 しかし彼女は領収書を封筒に入れ、時間がかかってしまった。 よく訓練を受けており、マニュアルをきちんと守った丁寧な応対だったが、 それだけに手順を踏み外すのは難しかったのかもしれない。 米国で育った人は、成果に重きを置くよう訓練される。 プロセスの目的は特定の成果を出すためにある。 ある成果を出すのにプロセスが不要なら、 そのプロセスは無意味である。 一方で米国人の多くは、 この考え方のマイナス面を特に品質やサービス分野で経験している。 確かに米国のサービスには日本ほどの一貫性がない。 状況が安定しているときは、 きちんとしたプロセスと一貫性があれば最高の成果が出るだろうが、 最近のビジネス環境のように急変する状況のときは、 成果に目を向けるほうが迅速に対応できることもある。 ただ、プロセスなしで得られた成果は単なる偶然性にすぎず、 再現性がないかもしれない。」 控え目な論調ですが、的確に本質を突いていると思います。      日本  プロセス重視      米国  成果重視 という構図です。 なるほど、と思いました。 私は成果重視の代わりに目的重視と言い、 「日本はプロセス重視」とは言わずに、 「目的意識が低い」という言い方をしてきました。 でも言われてみれば、目的軽視ということは、 それでも何らかの要求されている結果を出すのですから 「プロセス重視」なのですね。 「しきたり」「慣行」「手続き」は確かに「プロセス」です。 成果(目的)重視の考えだとしても、 目的を「領収書を封筒に入れて渡す」ということだと認識すれば、 前掲例のようになるでしょう。 目的を、「お客様に喜んでいただく」ことととらえれば、 「領収書を早く渡す」ということができたはずです。 同じ成果(目的)重視でも、目的をどこに置くかが重要なのです。 私の主張は、目的をお客様の望む価値目標(「早い、うまい、安い」) の実現で考えましょう、ということです。 シン氏の後段の「状況が安定しているときは、―――」の意見は、 私が「日本人は過去の連続社会においては 『(目的を考えない)前例・みんな主義』でうまくいったが、 この激変の時代はその思考法ではダメだ。目的重視思考が必要だ」 (『価値目標思考のすすめ』)と言っていることと、全く同じことです。 このシン氏の文章で疑問が残りました。 米国流の成果または目的重視とマニュアル主義は どこで折り合いをつけているのだろうか? と。 米国のマニュアル主義は有名です。 マニュアル主義で仕事をしていて、 どういう場合に成果重視で弾力的な対応に変化するのでしょうか。 いつも弾力的な対応をしていれば、 マニュアルが形骸化してしまうではありませんか。 考えられる回答はこれです。 「マニュアル主義は作業員クラスの仕事の方法で、 マネジャクラスは成果重視の仕事の方法としている」。 もしそうなら、 米国でもホテルのフロント従業員はマニュアル主義なのではないでしょうかね。 どなたか教えてください。 なお、ご参考までに以下記します。 今回の文章は「引用」部分が多くなっています。 「引用」として認められる条件は以下のとおりです。 著作権法第32条 「公表された著作物は、引用して利用することができる。 この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、 かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で 行われるものでなくてはならない。」 この条文の解釈について、 文化庁のホームページには以下のように掲載されています。 (1)他人の著作物を引用する必然性があること。 (2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。 (3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。 (4)出所の明示がなされていること。(第48条) (3)については、単に量の大小ではなく、 内容として主従がはっきりしていればよいようです。 それ以外の項目につきまして、 今回のレポートは、 規定の条件を明確に満たしていることがお分かりいただけると思います。 ━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆・・◆ ◆・◆・…━◆【研修(オープン・コース)、セミナのご案内】◆━…・◆・・◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【目次および開催日程】 http://www.newspt.co.jp/data/info/schedule.html  ▼ 要件定義手法研究コース・・・・・・・・・・・・・3/3〜4、3/13  ▼ ISトップ・フォーラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/5  ▼ 開発成功の秘策研究セミナ・・・・・・・・・・・・3/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※すでにお申込みの方には、度重なるご案内をお詫び申しあげます。 ※会場の記載の無いものはすべて弊社(システム企画研修)にて開催いたします。  http://www.newspt.co.jp/data/copr/map1.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  【研修名】要件定義手法研究コース  【日時】A.業務プロセス設計編         3月3日(火)〜4日(水)9時30分〜18時(会場:弊社)       B.データ分析基本編(会場:データ総研)         3月13日(金)9時30分〜18時  【費用】A.業務プロセス設計編+B.データ分析基本編        (3日間)\126,000/1名(テキスト・昼食代・税込)       A.業務プロセス設計編のみ        (2日間)\89,250/1名(テキスト・昼食代・税込)      ※データ分析基本編のみの受講はお受けしておりません。  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/kensyu/yoken/ysemi.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  【研究会名】ISトップ・フォーラム   情報サービス業のトップの皆様を対象に経営改善に繋がるテーマを   ご研究いただく研究会です。つど参加も可能です。  【日時】3月5日(木)14時〜18時、その後情報交換会  【費用】会長・社長様お1人参加 :52,500円/1回、ペアご参加 :63,000円/1回  【対象者】情報サービス業の会長・社長様  【会場】富士フイルムコンピューターシステム鞄a(南青山)  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/info/is/is12_06.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【セミナ名】開発成功の秘策研究セミナ  【日時】3月11日(水) 14時〜19時  【費用】無料  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/info/semina/tops.html ━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆・・◆ ---------------------------------------------------------------- お申し込み・お問い合わせにつきましては本メールへの返信あるいは 弊社HPよりお願いいたします。 ↓ http://www.newspt.co.jp/data/info/schedule.html ☆★アドレス変更・送信停止等は本メールへの返信にてお願いします★☆ ========================================== システム企画研修株式会社 電話:03-3440-1800、Fax:03-3440-1799 〒108-0074 港区高輪3-11-3 東信高輪ビル4F mind-pc@newspt.co.jp http://www.newspt.co.jp ==========================================