5W2H |
一般的名称 |
定 義 |
Why |
目的・ねらい |
・ | その行動または計画の達成すべき目的・ねらい、もしくはシステム開発(改善)の目的・ねらいを示す。 |
・ | 目的・ねらいは、何のために改善を行うのか、何のために新しいシステムを作るのか、何のためにシステムを作り直すのかなどの答えで、当方法論ではこれを「何らかの行動または計画に際して実現しようとする成果(アウトプット)」と定義している。 |
・ | そして目的・ねらいは、その行動または計画で実現すべき価値「価値目標」でとらえることとしている。 | ・ | 目的・ねらいは、「直接実現目的」(単に「目的」ということもある)と、「ねらい」とに分けてとらえる。 |
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(直接実現)目的 |
・ | その行動または計画の範囲内で直接実現しようとする成果であり、この実現を保証しなければならない。 |
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ねらい |
・ | その行動または計画の範囲外(後工程、他対象など)で実現しようとする成果である。目的部分は確実に達成が保証されなければならないが、ねらい部分は他力本願であったり他の要因がからんできたりするため、その行動または計画では、必ずしもその実現を保証できない。 |
・ | 目的、ねらいのいずれかは必ず価値目標でなくてはならない。 |
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What |
課題 |
・ | 課題の一般的定義は、「ある目的達成のために解決すべき」であり、「解決の見通しのある」問題である。 |
・ | 当方法論でいう課題は、当方法論で対象とする行動または計画において、「目的・ねらい」を達成するために解決すべきであり、解決の見通しのある問題ないし問題点をいう。 |
・ | 課題は、解決すべき問題点とその原因、および、その原因に対する解決策(解決の見通しのために必要)と改善目標とによって説明することとしている。 |
・ | 課題(What)が実現できればその行動または計画の目的・ねらい(Why)が達成できる、という関係にあるべきものである。 |
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・ | 課題名は、問題表現でなく、問題解決表現(問題もしくは問題点の改善ないし解決表現)をとらなくてはならない。
(例:要員不足(問題表現) → 要員不足の解消(問題解決表現))
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Where |
対象範囲 |
・ |
目的・ねらいを達成するために改善対象または実施対象(例えば研修の実施対象)とすべき範囲を示す。 |
・ | 標準的には対象業務と対象部門・対象者は必須であり、対象場所、対象取引先、対象物、対象データ種類、対象イベント・プロジェクト、対象各種区分などを適宜追加する。 |
・ | 対象範囲は次の条件を満たす必要がある。 |
・ | 「目的・ねらい」および「課題」にかかわる領域であること。 |
・ | それだけの範囲の中で「目的・ねらい」が実現できること。 |
・ | 想定している体制・メンバ・期間で検討ないし実施対象とできること。 |
・ | 想定している実現手段(How)の及び得る範囲であること。 |
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How |
実現手段(解決策) |
・ |
実現手段は、目的・ねらい(Why)ないし課題(What)を実現する手段という意味であり、改善手段や解決策ともほぼ同義である。 |
・ | 解決策は問題に対する解決策の意味であり、問題を直接意識した表現である(当方法論の丸い三角形では原因(=問題)と結びつけているので、解決策を用いている)。 |
・ | 実現手段と解決策は本質的に異なるものではない。強いていえば、実現手段は完成した状態も含む概念であるのに対し、解決策は(Howの)検討段階でしか用いられない用語と考えられる。 |
・ | 実現手段を区分して説明するときは、以下の区分を用いる(a.とc.は合体してもよい)。 |
a. |
実現手段の範囲 |
…… |
適用する実現手段の種類の範囲を5M2E等の区分で示す。 |
b. |
実現手段検討の前提条件、制約条件 |
…… |
検討スタート時に与件として与えられているものと、検討途中で整理・分析して設定するものとがある。 |
c. |
実現手段の方針 |
…… |
実現手段の骨子を示す。 |
d. |
実現手段の詳細 |
…… |
通常は別紙(解決策説明書など)に示す。 |
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When |
実現時期 |
・ | 目的の達成時期とHowの完成時期とがある。 |
・ | 目的の達成時期をまず示し、次いでHowの完成時期、必要により中間工程の終了時期を示す。 |
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Who |
実現体制 |
・ | 実現体制は、その行動または計画で検討しているHowの開発体制(開発とは、一般的には改善を準備すること。システム分析も含む)、運用体制(開発したものを動かし、利・活用する体制)とから成る。 |
・ | 開発体制の中には、直接開発にかかわる要員の体制のみでなく、協力・支援体制をも含むことに留意する。 |
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How Much |
必要費用 |
・ | Howの実現のために必要な開発一時費用と運用費用とから成る。 |
・ | 開発一時費用には移行や準備のための費用も含まれることに留意する。 |
・ | 間接対象部門で発生する費用についても留意する。 |
・ | 内部工数についても工数算定して示す(通常は金額換算も行う)。 |
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(必要費用分析) | ・ | 上掲「必要費用」と実現が期待できる経済効果の対比分析を行う。 | ・ | 必要費用と対比させる経済効果には、実現が不確実な経済効果は含めない(ことが好ましい)。 | ・ | 定性効果と実現が不確実な経済効果は、文章で説明する。可能なかぎり定量化と具体化を行う。 |
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